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【社説】新銀行東京 税金頼みに幕を引け

東京新聞」より転載。

★引用開始★

【社説】新銀行東京 税金頼みに幕を引け

2008年10月30日

 警視庁が新銀行東京を舞台にした詐欺事件を摘発した。融資の審査が手抜きでは金融機関の体をなさない。損害のつけは納税者に回ってくる。大切な税金がずさん融資で失われてはたまらない。

 事件の概要は、都が筆頭株主の新銀行で元行員が元暴力団員らと結託し、営業実体のない会社の決算報告書を改ざんするなどして不正融資した疑いだ。元行員は都市銀行での勤務経験がある。新銀行のおざなりな審査をたやすく見抜いたのだろう。

 新銀行は石原慎太郎知事の肝いりで二〇〇五年に開業した。貸し渋りに苦しむ中小企業を救済する目的で、債務超過の企業でも技術力などがあれば「無担保・無保証で融資する」が売りだった。

 リスクの大きい経営方針を貫くには貸出先に出向いて経営実態を見極め、融資の可否を判断しなければならない。しかし、新銀行は決算報告書などを基に機械的に審査するスコアリングモデルに過度に依存したため、元行員は詳細に調査したように見せかけて、やすやすと融資金を詐取したようだ。

 石原知事は「旧経営陣の責任は重い」と批判したが、その経営陣を選んだのは知事自らではなかったか。それ以上に見過ごせないのは、税金がいともたやすくと言っていいほど失われていることだ。

 出資金の八割以上、八百五十億円が不良債権処理で消えている。都は今年四月に四百億円の追加出資を迫られた。いずれも税金だ。

 追加出資は「棄損されないよう都は適切な監視に努める」との条件付きで議会に認められた。金融庁は今夏の検査で、数十億円規模の不良債権引き当て不足を都に伝えたもようで、追加出資分も棄損しかねない状況にある。税金の持ち出しは膨らむ一方だ。

 複数の都議らが融資を口利きした企業から献金を受け取ったことも明らかになっている。これも税金が還流したと疑われかねない。

 世界的な株価急落を受け、金融機関への公的資金注入を可能にする金融機能強化法改正案の国会審議が始まった。新銀行にも適用をとの声が出ているが、新銀行の経営悪化はずさん融資が原因であり、金融危機に伴う資本増強とは直接関係がない。公金頼みは厳に慎むべきだ。

 新銀行の四−六月決算は三十億円超の最終赤字だ。都庁OBを経営トップに据えた素人集団に業績改善の荷は重すぎる。事業を縮小しながら撤退に向かう。その選択なしには傷口を広げるだけだ。

★引用終了★

 喜八のボヤキ「石原慎太郎
都知事はいつまで逃げ続けるつもりなのか? どこまで卑怯な男なのか?」



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